平成258月号

 

市場事務所便り

 

社会保険労務士  市場 敬將

 

381-1231
長野市松代町松代908
電話 : 026-278-3555  FAX : 026-278-3540

e-mailima@ichiba-sr.com URL:www.ichiba-sr.com

 

 
 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


---------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------


8月1日より変更される雇用保険の基本手当日額等

 

◆賃金日額・基本手当日額の変更

厚生労働省発表の「毎月勤労統計」の平均定期給与額の増減により毎年8月1日に見直される雇用保険の賃金日額の上限額・下限額が、2012年度の平均定期給与額が前年比で約0.5%減少したことから、いずれも若干の引下げとなりました。

これにより賃金日額に基づいて算定される基本手当日額の支給額も減額となる場合があり、対象となる方には2013年8月2日以降の認定日に返却される受給者資格者証に印字して通知されます。

なお、変更後の基本手当日額は、全年齢の下限額が1,848円です。上限額は、29歳以下は6,405円、3044歳は7,115円、4559歳は7,830円、6064歳は6,723円です。

さらに、基本手当日額以外にも、今回の変更に伴い、下記の雇用保険給付について支給額等の変更が生じます。

 

◆就業促進手当の上限額の変更

 就業促進手当(再就職手当、就業手当、常用就職支度手当)の上限額も変更となり、就業手当の1日当たり支給額(基本手当日額の30%)の上限額が、59歳以下で1,752円、6064歳で1,418円となります。

◆高年齢雇用継続給付の支給限度額等の変更

高年齢雇用継続給付の支給限度額は341,542円となり、最低限度額は1,848円となります。支給対象月に支払われた賃金の額が支給限度額以上であるとき、また、高年齢雇用継続給付として算定された額が最低限度額を超えない場合は、高年齢雇用継続給付は支給されません。

なお、支給額算定に用いる60歳到達時等の賃金月額については、上限額が448,200円、下限額が6万9,300円となります。

 

 

 

 

 

 

◆育児休業給付の支給限度額の変更

初日が2013年8月1日以後である支給対象期間の育児休業給付については、上限額が213,450円となります。

 

◆介護休業給付の支給限度額の変更

初日が2013年8月1日以後である支給対象期間の育児休業給付については、上限額が17760円となります。

 

 

中高年社員や退職者への情報提供は十分ですか?

65歳、さらに70歳までの雇用が想定されている

平成254月より、厚生年金の支給開始年齢が段階的に引き上げられることに伴う措置として、高年齢者の雇用継続を促す「改正高年齢者雇用安定法」が施行されました。

今回の改正では65歳までの雇用継続が想定されており、継続雇用制度を作成するにあたっては、原則、希望者全員を再雇用する制度とする必要があります(一部例外と経過措置が設けられています)。

さらに、政府はすでに、「70歳まで働ける企業」の普及・促進も進めており、70歳までの雇用継続も視野に入っています。

 

◆中高年社員に関する取組み

中高年社員の増加を見据えて、東京都では、「中高年勤労者福祉推進員(ライフプランアドバイザー)養成講座」を開講するとのことです。

この講座は、中小企業事業主や人事担当者などを対象に、社員の退職後のライフプランについて助言できる人材を養成することが目的で、「税金」「年金」「法律」「キャリア開発」「介護」「メンタルヘルス」などの講習を修了した人に、東京都知事名の修了証書が授与されるとのことです。

 

◆中高年社員や退職者への情報提供は十分ですか?

こうした認定までは受けなくても、自社の中高年社員に向けて、これからのライフプランについての社内研修を開いたり、退職を控えた社員に退職後の社会保険や年金等の手続きをまとめた小冊子を配付したりするなどの対応を行う企業は、年々増えてきているようです。

これから高齢期・退職期にある社員に対する情報提供は、より重要性を増していくことでしょう。

トラブルの多い社員が定年退職後の再雇用を求めてくるケースも多いようです。こうした情報提供は、離職・退職時のトラブル防止にも役立ちますので、規程等の整備と併せてぜひ活用されることをお勧めいたします。

 

精神障害の労災認定件数が過去最多に!

◆脳・心臓疾患と精神障害の労災補償状況

厚生労働省が、平成24年度の「脳・心臓疾患と精神障害の労災補償状況」を発表しました。これは、過重な仕事が原因で発症した脳・心臓疾患や、仕事による強いストレスなどが原因で発病した精神障害の状況についてまとめたものです。

くも膜下出血などの「脳血管疾患」や、心筋梗塞などの「心臓疾患」は、過重な仕事が原因で発症する場合があり、これにより死亡した場合は「過労死」とも呼ばれています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

◆精神障害の労災認定件数が過去最多に

今回注目すべきは、精神障害の労災申請自体は前年より若干少なくなりました(1,257件)が、労災認定件数が475件(前年度比150件増)となり、過去最多となったことです。

その内容を見ると、昨今、行政による是正指導でも多く指摘されている事項が並んでいます。

業種別では、製造業や卸・小売業、運輸業、医療・福祉といった業種が多くなっています。

◆仕事量・内容の変化、嫌がらせ・いじめに注意

次に、出来事別に支給決定件数をみると、(1)仕事内容・仕事量の(大きな)変化を生じさせる出来事があった、(2)(ひどい)嫌がらせ、いじめ、又は暴行を受けた、(3)悲惨な事故や災害の体験、目撃をした、の順に多くなっています。

また、増加件数としては、(1)1カ月に80時間以上の時間外労働を行った(前年度比29件増)、(2)(重度の)病気やケガをした(同27件増)、(3)上司とのトラブルがあった(同19件増)、(4)セクシュアルハラスメントを受けた(同18件増)、(5)(ひどい)嫌がらせ、いじめ、又は暴行を受けた(同15件増)の順に多くなっています。

 

◆体調の管理と併せて労働時間の管理も

「1カ月に80時間以上の時間外労働を行った」という部分については、脳・心臓疾患の時間外労働時間数(1カ月平均)別支給決定件数をみても、飛躍的に発症件数が増えてくるところですので、会社の労働時間の管理が非常に重要であることがわかります。

時間外労働が多いと睡眠不足など体調の管理も難しくなり、こうした労災の発生につながってくることも考えられます。

暑い時期になり、熱中症が例年になく多く発生しているようです。今年は体調の管理と併せて、労働時間の管理についても見直してみてはいかがでしょうか。

 

「安定志向」が若者の間に広まっている?

◆「第一志望に入社」は5割 

日本生産性本部と日本経済青年協議会が今年度の新入社員を対象に実施した「働くことの意識」調査結果によると、「第一志望の会社に入れた」と答えた新入社員は、質問を開始した2009年以降で最低となる52.0%(前年比8.9%減)だったそうです。

厚生労働省・文部科学省の「大学卒業予定者の就職内定状況調査」では、大卒者の内定率(41日現在)は、一昨年(91.0%)、昨年(93.6%)、本年(93.9%)と好転しているため、厳しい採用状況から、志望レベルを下げてでも「内定を得ること」を優先している学生が多かったと言えそうです。

 

「社長になりたい」はわずか1割 

また、学校法人産業能率大学が、新入社員の働く意欲や新社会人としての意識、将来の目標などをまとめた「2013年度新入社員の会社生活調査」によると、最終的に目標とする役職・地位についての質問で、「社長」と答えた人が11.9%となり、調査を開始した1990年以降で最低となったそうです。

一方、「部長」は昨年度の23.2%(前年度比0.3ポイント増)で過去最高を更新し、「課長」「係長」についても増加する傾向が見られました。経営トップを目指すという気概よりも、安定を求める人が多かったようです。

 

◆「定年まで同じ会社で働きたい」は減少

また、「この会社でずっと働きたいか」という問いには、昨年は過去最高を記録した「定年まで勤めたい」が、30.8%(前年度比3.5%減)に減少し、代わって「状況次第でかわる」が33.1%(前年度比1.7%増)で「定年まで勤めたい」を上回りました。

内定を得ることを重視して志望レベルを下げたことが「定年まで」と回答しにくくさせているようです。

 

〜今月のことば〜

 浜口雄幸は不況のときに財政引き締め対策をとりました。私は、あれはそもそもは軍事予算の膨張を抑えようとしてやったんだと思っています。

「赤字国債は出しません、もうお金はありません」という理由で、軍の要求を突っぱねることができますからね。軍縮の一環、軍の膨張に対する歯止めとしてああいう政策を打ち出した。それで軍とか右翼の恨みを買ったわけですが。

 当時の浜口内閣と比較すれば、いまの日本は軍事予算の膨張といった問題こそありませんが、赤字国債を際限もなく発行し続けることができないという点では同じです。やはり何か枠を決めて、そのなかで押さえ込まなくてはいけない。そのあたりの姿勢をどう見るか、その結果どうなるかということが重要だと思いますね。

 ただ、あのころは命懸けだった。浜口にしろ大蔵大臣だった井上準之助にしろ、緊縮型の不況政策をやれば必ず殺されるということを承知しながら行った。今のリーダーに、はたしてその覚悟があるかどうか・・・・。

 井上さんが撃たれたとき着ていたオーバーを見て、本当に涙が出てきましたね。大きな穴を背中にあけられて、しかも三発も撃ち込まれている。後ろに護衛がいなかったんです。緊縮財政で護衛の人数も削っていましたからね。浜口さんが前から撃たれたから、前には一人つけたが、後ろにはつけなかった。それで至近距離から三発撃ち込まれて殺された。「すごい人がいたな」と感銘を受けました。

 いまの政治家にそこまでの覚悟があるのか。人間の強さ、すごさを見せてくれる人がいるのか。そういう意味で、いまのリーダーシップを担っている人たちの覚悟はどうかということを問いたいんです。

『「人間復興」の経済を目指して』 

城山三郎・内橋克人著

 

〜事務所よりひとこと〜

夏休み、子供にとっては楽しい夏休み。親にとっては、大変な夏休みです。と言うのも、研究または作品作りの宿題!これがどうみても子供に対する宿題では無く、親に対する宿題ではないかと思ってしまいます。子供だけで研究をしてまとめまで出来る子はいると思いますが、我が子は一人で出来る訳もなく私の頭を悩ませています。

夏休みも残り半分となり、夏休み帳の答え合わせに研究・作品作りと親の宿題を一日も早く終わらせようと考える日々ですが、子供に「宿題終わった!」と怒っていた私に対して「答え合わせ・研究・作品作り終わった!」と誰かおしりをたたいてくれれば終わるような気がするのですが・・・

この事務所だよりが皆様のお手元に届く頃には、すべてが終わっているようにと宣言し自分のおしりをたたきます。

(中村)

 

賃金台帳の

必要記載事項について

 

賃金台帳には以下の項目を必ず記載しましょう。

 

※ 労働日数

※ 労働時間数

※ 時間外労働時間数

※ 休日労働時間数

※ 深夜労働時間数

 

労働基準監督署の調査では賃金台帳にこれらの事項を記載するよう必ず指摘されます。

労働日数や労働時間数及び時間外労働時間数、休日労働時間数、深夜労働時間数は賃金計算上の根拠にもなり、未払賃金・残業代未払を無くすためにも必要不可欠な事項になります。

賃金台帳にはこれらの項目の記載をしていただくようお願いします。

『労働時間管理』がこれからの労務管理のキーワードになりそうです。

ご不明な点は当事務所までお問い合わせ下さい。