平成259月号

 

 
                                                                                     

 

 

市場事務所便り

 

社会保険労務士 市場 敬將 

 

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「最低賃金」と「定額残業代」

 

平均で14円の引上げに

最低賃金が引き上げられます。政府は、今年10月頃に予定している平成25年度改定に合わせて、最低賃金の額の引上げ方針を固めました。

引上げ幅は全国平均で「14円」が目安とされています。現在の最低賃金(時給)は、全国平均で749円ですので、763円への引上げになります。今後はこれを目安に、都道府県ごとの最低賃金が決定されます。

賃金の引上げに向けて、政府は企業の内部留保が投資や賃金に回るような誘導策を導入する方針です。一方、負担の大きい中小企業に対しては、経営を過度に圧迫しない対応も慎重に検討していくとしています。

 

◆最低賃金に関する注意点

パートやアルバイトの従業員がいない企業でも、最低賃金には要注意です。

月給制の場合でも、基本給+固定的手当の総額を時間単価に直した場合、その額が最低賃金を下回ると法違反となり罰金が科される可能性があります。さすがにこの基準自体はクリアしていることが多いと思いますが、消費税引上げを見据えて最低賃金引上げの圧力は強いようです。

 

「定額残業代」の最近の傾向

給与制度にはいろいろなものがありますが、導入している企業も多い「定額残業代制度」には問題点もあるようです。

定額残業代の支払方法には、(1)手当として支払う方式、(2)基本給などに組み込んで支払う方式などがあります。ここ数年で日常茶飯事となった感のある未払残業代訴訟では、これらの支払方法によって、会社側の主張が認められにくくなる場合があります。

(1)については、就業規則や雇用契約書に定めがあれば、裁判でも定額残業代が認められやすい傾向にあります。しかし(2)については特に問題が多く、裁判で否定されることが多いようです。

 

これから定額残業代を導入する場合

新たに定額残業代制度を導入しようとする場合、その多くは労働条件の不利益変更に該当することになります。その場合は、書面による従業員との明確な合意が必要です。また、同意を得る前に、従業員に対する説明会や個別面談を行うなど、導入には周到な準備が必要です。加えて、就業規則や雇用契約書などの書式類、残業管理方法の見直しについて準備しておきましょう。

 

「年上部下」への人事評価に対する“抵抗感”

 

◆「年上部下」に対する評価行動の実態と課題

独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構から、60歳以上の部下を持つ管理職の評価行動の実態等に関する調査の結果が公表されました。

この調査は、60歳以上の社員(正社員・継続雇用者)を部下に持つ管理職(30歳〜59 歳)の評価行動の実態と課題を明らかにするために行われました。

 

◆調査結果のポイント

60歳以上の部下の平均年齢……63歳弱

◇人事評価の実施率……9割弱

◇継続雇用者の部下に対する人事評価結果の活用……「契約の更新」(82.7%)、「ボーナス」(62.8%)、「昇進」(60.2%)

◇人事評価のための面接……7割程度が実施 (正社員69.2%、継続雇用者69.2%)

◇目標管理……6割強が実施

◇元上司が60歳以降に部下になることについて……6割弱が「抵抗感がある」

 

◆元上司が部下になることのプラス面・マイナス面

元上司が部下になることに関連して、「年上部下」を活用するときの【プラス面】は、次のように評価されています(正社員/継続雇用者)。

・「経験を活かしたアドバイスがもらえる」(81.7%/81.8%)

・「面倒見がよい」(71.1%/68.6%)

・「人脈を持っている」(69.4%/62.6%)

また、【マイナス面】については、次のように評価されています。

・「柔軟性にかける」(61.7%/64.0%)

・「過去の経験に固執している」(57.9%/57.2%)

・「事務的な仕事を自分でやろうとしない」(45.4%/46.7%)

 

 

 

 

 

 

 

 

◆高齢者の戦力化のために

高齢者の戦力化を図り、労務管理がうまくいくためには、高齢者向けの人事制度に加え、評価制度も整備することが求められます。

評価を行う管理職には、高齢者のいまの状態を知って評価し、評価面談を有効に活用する力が必要です。他方で、高齢者も自らの強みや弱みを考えることが求められます。これからの時代に対応した組織運営にはこうしたことも必要とされているようです。

 

厚労省が「ブラック企業」の取締りを強化へ

 

◆いよいよ「ブラック企業」の本格取締りがスタート

厚生労働省は、若年労働者等の使い捨てが疑われる企業(いわゆる「ブラック企業」)が社会問題となっていることを受けて、9月に集中的な監督指導を行うことを発表しました。

具体的には、以下の3つを柱として対策を行っていくとのことです。

 

 

 

◆(1)長時間労働抑制に向けた集中的な取組みの実施

9月を「過重労働重点監督月間」と定め、過重労働が行われている疑いのある約4,000事業所について、重点的に指導・監督を実施します。

主な重点確認事項については、時間外・休日労働が36協定の範囲内であるかの確認やサービス残業の有無についての確認があり、これらについて法違反が認められた場合は是正指導が行われます。また、長時間労働者に対しては、医師による面接指導などの健康確保措置が確実に講じられるよう指導も行っていくようです。

過労死等事案を起こした、または、脳・心臓疾患等に係る労災請求が行われたなどの企業等については、再発防止の取組を徹底させるため、法違反の是正確認後もフォローアップのための監督指導が実施されるようです。

監督指導の結果、法違反の是正が行われない場合は、是正が認められるまで、ハローワークにおける職業紹介の対象から外すことも決定しており、重大・悪質な違反が確認された企業については、送検、公表するとしています。

 

◆(2)しっかりとした相談対応

 

 

 

 

 

 

 

9月1日には、全国一斉の電話相談を実施し、過重労働が疑われる企業などに関する相談を踏まえ、法違反が疑われる企業に監督・指導を行います。9月2日以後も、「総合労働相談コーナー」、「労働基準関係情報メール窓口」で相談や情報を受け付けします。

新卒応援ハローワークでも、情報・相談を受け付け、労働基準法などの違反が疑われる企業に関しては労働基準監督署に情報を提供するとしています。

 

◆(3)職場のパワーハラスメントの予防・解決を推進

ポータルサイト「あかるい職場応援団」

http://www.no-pawahara.mhlw.go.jp/)を通じ、パワハラに関する裁判例を解説したり、パワハラ対策に取り組んでいる企業を紹介したりします。

また、パワハラ対策の必要性等をわかりやすく説明したポスター、リーフレット等を作成し、全国の行政機関等で掲示・配布するとのことです。

 

〜今月のことば〜

 

ずばり言って、この国の年金制度には、官僚支配という寄生虫が宿っている。彼らが保険料から養分を吸い取り、太れば太るほど、国民の不安は増大していく。外科的な手法で、彼らの利権の神経網を摘出してしまわなければならない・・・。

 花澤氏は語る。〈財法・厚生団常務理事(厚生官僚)〉「年金を払うのは先のことだから、今のうちどんどん使ってもかまわない。使ってしまったら、先行き困るのではないかという声もあったけれど、そんなこと問題ではない。貨幣価値が変わるから昔三銭で買えたものが今五〇円だというのと同じようなことで、早いうちに使ってしまった方が得する」(『厚生年金保険制度回顧録』)

 そんなに使ってしまって、大丈夫か?後にいよいよ給付が始まって、支払う時にお金がなかったらどうするのか。花澤氏は単純明快である。

「金が支払えなくなったら、賦課式にしてしまえばいいのだから、それまでの間に使ってしまえ」(『回顧録』)

 花澤氏の言う「賦課式」こと賦課方式とは何か。賦課方式とは、一年ないし一定の期間に徴収した保険料を、そのまま給付財源に当てていく制度のことをいう。コップがふたつあると考えよう。左のコップに一年間の保険料が入ったら、給付に使う右のコップにすべての資金を移していく。収支は均衡し、年金財政に赤字は発生せず、積立金を多く持つ必要もない。

『年金を問う―本当の「危機」はどこにあるのか―』 保坂展人 著

 

〜事務所よりひとこと〜

 

9月に入り、稲刈りが始まりブドウが出回るようになり、少しずつ秋を感じる季節となりました。この時期になるとおいしいものがたくさん出てきて、胃もいつもより健康になる気がします。おいしそうな料理本を買ってきて眺めながら、作って食べてみたい料理をチェックしています。

 当事務所では、時々、料理方法についての話で盛り上がります。私は料理の腕がほとんどないので、他のスタッフの話を聞いていると参考になります。最近も、「ピーマンの肉詰め」についての話で、「肉ダネは火を通してから(挽肉を炒めてから)ピーマンに詰める」という人もいました。私自身は「ん?」と思い、帰って料理本を確認してみると、生の肉ダネをピーマンに詰めてから火を通す、と書いてありました。家庭によって料理方法は違いますが、料理下手な私にとっては、まずは基本を確認してから料理に努めたいと思いました。(佐藤)

 

 

 

 

 

 

 

お知らせ

◆9月分より厚生年金保険の保険料

率が変わります。(10月納付期限から)

 

・厚生年金保険料率

1000分の167.66より

1000分の171.20

になります。

 

  また、算定基礎届により被保険者の

新しい標準報酬月額が決定致しまし

た。後日、標準報酬決定通知書と保

険料案内を送付致しますのでお手数

ですが、10月支払いの給与より保険

料の変更をお願い致します。

   ご不明な点は当事務所までお問い

合わせ下さい。