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「ブラック企業」の定義と労働行政の対応

 

「ブラック企業」の定義は?

最近、マスコミ等で大きな話題となっている「ブラック企業」ですが、「労働法令を遵守せず、労働者の人格を著しく無視したかたちで働かせている企業」、「違法な長時間労働や賃金不払い残業があり、離職率が極端に高い企業」、「就職したらひどい目にあうので避けた方がよい企業」などと定義されているようです。

 

勤務先はブラック企業?

先日、連合総研が10月初旬に実施した「勤労者の仕事と暮らしについてのアンケート調査」(首都圏・関西圏に居住し民間企業に勤務する2064歳の人2,000名が回答)の結果が発表されました。

この調査で、「あなたの勤め先は『ブラック企業』にあたると思いますか」と質問したころ、「そう思う」と回答した人は17.2%でしたが、若者世代ほど「そう思う」と回答した割合が多い結果となりました(20代:23.5%、30代:20.8%、40代:15.4%、50代:11.2%、60代:9.0%)。

 

◆厚労省が実施した電話相談の結果

厚生労働省では「ブラック企業」という言葉は使わずに、「若者の使い捨てが疑われる企業」と呼んでいますが、今年9月を「過重労働重点監督月間」と定め、過重労働が行われている疑いのある事業所に対して重点的に指導・監督を行いました。

同省が9月1日に実施した無料電話相談には全国から1,042件の相談が寄せられたとのことで、相談内容(複数回答)は上位から、(1)賃金不払残業(53.4%)、(2)長時間労働・過重労働(39.7%)、(3)パワーハラスメント(15.6%)だったそうです。

残業3なお、相談者が勤務している業種は、「製造業」(20.4%)と「商業」(19.9%)で約4割を占めました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

労基署の調査、監督指導

厚生労働省は「労働条件の確保・改善対策」を重点施策として挙げており、今後も、労働法令を遵守しない企業に対する監督指導の強化傾向は続くものと思われます。

労働基準監督署による調査や監督指導は、労働者や退職者からの情報提供をきっかけに行われるケースも多いので、労働者等から「ブラック企業」とのイメージを持たれることのないよう、労務管理上、万全の対策をとっておく必要があります。

 

お知らせ111月からドラッグストア等でも国民年金保険料の納付が可能に

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

◆低迷する納付率改善に向けた対策

厚生労働省の発表によれば、平成24年度の国民年金保険料納付率は59.0%で、過去最低だった平成23年度の58.6%をわずかに上回ったものの、4年連続で目標とする60%を下回る結果となったそうです。

この結果を重く見た政府では、現在、低所得等の理由で保険料納付が困難な方に対する職権による保険料納付免除を導入する方法や、一定以上の所得があるにもかかわらず保険料を納付しない方に延滞金を課す方法による納付率改善策も検討していますが、いずれも法改正を要するため、効果を発揮するまでに時間がかかります。

 

◆現在の納付率アップへの取組み

現在、厚生労働省では、未納者をその所得情報に基づいて、(1)強制徴収対象、(2)納付督励対象、(3)免除等申請勧奨対象に区分し、それぞれに対策を講じるとともに、その一部について「市場化テスト」として民間委託を行っています。

民間委託された対策の中に、保険料納付方法の範囲の拡大がありますが、口座振替やクレジットカード納付の導入よりも利用者が増えているものとして、コンビニエンスストアでの納付やインターネットバンキング等による電子納付が挙げられ、特にコンビニ納付による24年度の利用件数は1,316万件で、前年度比プラス93万件となりました。

 

◆納付窓口拡大で納付率アップを図る

上記のような結果を受け、今年11月1日よりさらに納付窓口が拡大されることとなり、駅構内の売店や一部のドラッグストア等、全国約2,100店舗で納付できることとなりました。

具体的には、NEWDAYS、ドラッグセイムス、ツルハドラッグ(東北地区)、くすりの福太郎、スマイルドラッグ、ドラッグバイコー、アメリカンドラッグ、ベルマート、病院内売店です。

納付可能店舗には「MMK設置店」の表示がありますが、株式会社しんきん情報サービスのホームページでも確認することができます。

 

社員にも知らせておきたい年金の手続き

 

◆情報提供で従業員満足度をアップ

年金の手続きについては、本人の受け取る年金額にも影響してきますので、最終的には年金事務所での確認が必要になります。しかし、制度の概要や手続きの流れ、法改正の話題などを従業員に案内しておくことは、従業員満足度を上げる意味でも有効な手段です。

現在、政府広報オンラインのホームページでは、『知っておきたい「年金」の手続き』として、特に「第3号被保険者の不整合記録問題」の対応に関する手続きなどがまとめられていますので、こうしたものを参考にするとよいでしょう。

◆「不整合記録問題」とは?

会社員や公務員(第2号被保険者)の配偶者で第3号被保険者であった主婦・主夫の方も、第2号被保険者の方が亡くなったり、退職した場合や自分の年収が130万円以上となったりした場合には、第3号被保険者の資格を失い、第1号被保険となります。

その場合、居住する市(区)町村の年金窓口で「第3号」から「第1号」になるための切替えの届出を行い、保険料を自分で納めることが必要となります(なお、「第3号」の主婦・主夫の方が、会社などに就職し、勤め先の厚生年金保険または共済組合などに加入した場合は「第2号」となります)。

しかし、この「第1号」への切替えの届出を行わなかったため、実態とは異なり年金記録上は「第3号」のままになっていることが後で判明するケースが問題となっています。

 

◆約47.5万人が該当との推計

時効(本来届出が必要な時点から2年)により保険料の納付ができない「未納期間」が生じ、その結果、受け取る年金額が少なくなったり、受給資格期間を満たせず年金が受給できなくなったりするおそれがあり、約47.5万人(うち、年金受給者約5.3万人、被保険者など約42.2万人)が該当すると厚生労働省は推計しています。

この問題に対応するため、今年7月に法律が改正され、「第3号」から「第1号」への切替えの届出が2年以上遅れたことのある方が所定の手続きを行えば、「未納期間」を年金の「受給資格期間」に算入できるようになりました。また、最大10年分の保険料の納付ができるようになりました。

 

 

 

 

◆小冊子やチェックリストの活用でトラブルを防ぐ

定年退職などで会社を離職する方に、社会保険や税金等に関する必要な手続きをまとめた小冊子などを手渡すと、退職時のトラブルを防ぐ役に立つでしょう。

また、会社が行う手続きもチェックリストなどを使って漏れのないようにしたいものです。自社のチェックリストは法改正を反映しているか、定期的にチェックが必要です。

 

社内外で様々な立場の人と接するなら… 知っておきたい

「アサーティブネス」

 

◆「アサーティブネス」とは?

「アサーティブネス」(発展的・協調的自己主張)とは、相手を尊重しながら自分の要望・意見をきちんと相手に伝える、すなわち人間関係を損なうことなく自分の要望・意見を表明するための方法論です。

言いづらい内容であってもこちらの主張をしっかり伝え、問題解決に持っていくための手法として有効です。言い換えれば、上手にコミュニケーションをとるためのスキルであるとも言えます。

近年、企業においても、「マネジメント」、「新人教育」、「リーダー養成研修」など、幅広い場面で活用されるようになってきたようです。

 

相談2

 

 

 

 

 

 

 

 

◆「アサーティブ・コミュニケーション」の例

「アサーティブネス」の考え方は、例えば、対社外では「長引いている打合せ相手不快な気持ちにさせずに切り上げる」「取引先からの誘いを相手の気分を害さずに断る」、対社内では「何度言ってもミスを繰り返す部下に注意する」「上司から急に頼まれた仕事を断る」などといった多くの場面で活かすことができます。

 

「アサーティブネス」を身に付けるには?

これを身に付けるためには、自分のコミュニケーションのとり方の問題点に気づくことが第一歩です。以後は、ロールプレイングを繰り返しながら、適切な表現方法を身に付けていくことになります。

「アサーティブネス」を身に付けるためのセミナーや研修等も、多数開催されています。ご興味を持たれた方は、参加してみるとよいかもしれません。

 

手紙2〜今月のことば〜

 

 

 

 

 

 

 

そうであれば、持つべきものはお金ではなく、第一に人との絆だ。人としてのかけがえのなさを本当に認めてくれるのは、あなたからお金を受け取った人ではなく、あなたと心でつながった人だけだからだ。それは家族だけなのか。では家族がいなかったら、家族に見放されたらどうするのか。そうではない。人であれば、誰とでも人とつながれる。里山資本主義の実践者は、そのことを実感している。

持つべきものの第二は、自然とのつながりだ。失ったつながりを取り戻すことだ。自分の身の回りに自分を生かしてくれるだけの自然の恵みがあるという実感を持つことで、お金しか頼るもののなかった人びとの不安はいつのまにかぐっと軽くなっている。里山資本主義の実践は、人類が何万年も培ってきた身の回りの自然を活かす方法を、受け継ぐということなのだ。

 里山資本主義の向こう側に広がる、実は大昔からあった金銭換算できない世界。そんな世界があることを知り、できればそこと触れ合いを深めていくことが、金銭換算できない本当の自分を得る入り口ではないだろうか。

『里山資本主義 ―日本経済は「安心の原理」で動く』

藻谷浩介、NHK広島取材班著

 

〜事務所よりひとこと〜

 

今年も残すところあと20日余りとなりました。

1年を振り返ると、うまくいかなかった事、失敗した事がたくさん思い浮かびます。もう一度確認すれば良かった、もっと余裕をもって進めておけば良かった、気配りが足りなかった、と反省することばかりです。

 “水に流す”という言葉があるように、過ぎ去ったことは文字通り“水”で流してしまうと良いそうです。私の場合は、お風呂で髪(というより頭)をガシガシ洗い、LUSHの石けんを思い切り泡立てて身体を洗い、シャワーでその泡を洗い流すと、なんだか気分がスッキリして、明日も頑張ろうという気持ちになります。仕事中などは、手を洗うだけでもストレス解消になるそうですから、年末の忙しい時などにお試しください。

 本年中は大変お世話になりました。

 来年もまたよろしくお願い致します。(市村)