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平成18年5月号  



市場事務所便り

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社会保険労務士 市場 敬將
 
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生活保護と国民年金
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◆生活保護の支給額削減へ
 現在、厚生労働省は生活保護の支給額削減を検討しています。国民年金は少子高齢化に伴って中長期的に減額となる可能性が高く、「このままでは保険料を払わず老後を安易に生活保護に頼る人が増える」との指摘があるように、年金保険料を長年払い続けてきた人より、保険料を払わないで生活保護を受ける人の所得が多いケースがあるためです。2007年度から、段階的に国民年金(基礎年金)の支給額以下に引き下げる方針です。

◆ 生活保護とは
 生活保護は、生活、教育、医療、介護など8種類の扶助があります。医療扶助および介護扶助は、医療機関等に委託して行う現物給付が原則であり、それ以外は金銭給付が原則です。
厚生労働大臣が定める基準で測定される最低生活費と収入を比較して、収入が最低生活費に満たない場合に保護が適用され、最低生活費から収入を差し引いた差額が保護費として支給されます。
収入としては、就労による収入、年金等社会保障の給付、親族による援助、交通事故の補償等のほか預貯金、保険の払戻金、不動産等の資産の売却収入等も認定されるため、これらを使い尽くした後に初めて保護適用となります。

◆生活保護世帯数の増加
 生活保護を受けている世帯数は、2004年度は月平均で99万8,887世帯でした。1995年度は平均60万1,925世帯であったことから、ほぼ10年で約1.6倍にまで増えたこととなります。
生活保護を受ける世帯は高齢者世帯が多く、その背景には、年金保険料未納など、年金制度の空洞化問題があります。

◆それぞれの支給額は?
 それぞれの支給額はどうなっているのでしょう。国民年金では、40年間保険料を払い続けた人で月額約6万6,000円であるのに対し、生活保護の支給額は年齢や地域によってそれぞれ異なりますが、生活扶助分のみで8万円を超え、さらに家賃を払っている場合に上限が約1万円の住宅扶助が加算されるケースもあります。

 

健康保険・厚生年金保険の報酬
の支払基礎日数が変更されます

◆平成18年7月1日から
 健康保険・厚生年金保険の報酬支払の基礎となる日数が、平成18年7月1日より、「20日以上」から「17日以上」に変わります。

◆平成18年度以降の定時決定は?
 平成18年度以降の定時決定(算定基礎届)については、4月・5月・6月の報酬支払の基礎となった日数が17日未満の月がある場合には、その月を除いて決定されます。

◆平成18年7月以降の随時改定は?
 平成18年7月以降に行われる随時改定(月額変更届)については、昇(降)給等により固定的賃金の変動のあった月以降(平成18年4月以降)継続した3カ月間のいずれの月も報酬支払の基礎となった日数が17日以上必要となります。

◆用語の解説
@「報酬支払基礎日数」
 報酬の額を決定するときにその計算の基礎となった日数のことです。だいたい、月給制の場合は暦日数になり、時給制や日給制の場合は出勤日数になります。
A「定時決定」
 原則として毎年7月1日現在被保険者資格を有する人について、その年の9月からの標準報酬月額(保険料算出の基準となるもの)を決定することで、4月・5月・6月に受けた報酬額とその報酬支払基礎日数をもとに決定されます。(「被保険者報酬月額算定基礎届」によります)
B「随時改定」
 固定的賃金の変動または給与体系の変更により報酬がすでに決定されている標準報酬月額と比較して著しく高低が生じたときに改定が行われます。(「被保険者報酬月額変更届」によります)

雇用保険の福利厚生事業が廃止される?
◆雇用保険事業の抜本的見直しへ
 厚生労働省は、雇用保険事業を抜本的に見直し、平成18年内にも見直しの具体案をまとめるそうです。
見直しの中心となるのは、必要性や効率性が疑問視されていた、雇用機会の拡大や福祉増進のための助成事業の改廃です。早ければ平成18年度にも、中小企業の社員を対象に健康増進など福利厚生を主な目的としている事業が、原則として廃止されます。廃止の対象となるのは、財形制度の導入促進策やボランティア参加の基盤づくりへの助成事業、時差出勤など快適な通勤を促す啓発事業などです。

◆助成金の見直し
 また、利用率が極端に低い助成金についても見直しが行われます。景気の変動などで急激な事業活動の縮小を余儀なくされた事業主に、解雇を防ぐ目的として助成される「雇用調整助成金」は、180億円の予算に対し、利用率は4%です。通常より多い賃金を支払って社員に再就職のための休暇を与えた企業へ支給される「求職活動等支援給付金」は、予算68億円に対し、わずか1%の利用率にとどまっています。

◆ 国庫負担の縮減も

 国庫負担の縮減も検討されます。国は、失業給付の一部など年間約4,000億円を支出していますが、財務省から見直しを求められています。縮減される結果、失業者らへの給付の削減や保険料アップなどを行わざるを得ない状況になりますので、労使からの反発は必至で、調整は難航する見込みです。


今月のことば
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 つまり大正、昭和の日本人は、まともに日本軍は強いと思っていた。
 大正時代に非常に有名だった英国の女性ジャーナリストがいます。その人は日本の状況をよく文章にして英国に送っていた。日本に好意を持った人でした。
 この女性が、昭和二年に横浜から帰っていく。その女性が日本を去るときに言いました。
「日本は滅びるでしょう。日本という国は比較ということを知らない。もう日本に長くおりましたから、わかりました。日本人は比較ということを全く知りません」
つまりヨーロッパ人は、例えば道路工事をしている人でも、それから第一級のインテリでも、子供のときから比較ということを知っています。
 軍人もそうですね。イギリスは海軍が世界一上等でした。しかし陸軍はフランスに及ばない。フランスの陸軍は砲兵が優秀だが、歩兵はドイツには及ばない。フランスの砲兵はドイツより勝っている。ちゃんと比較ができたうえで自国を愛していた。
 日本人にも愛国者を称する人はいましたね。しかし比較を拒絶した愛国者でした。そういう人が軍部をおだてた場合に、軍部は比較も何もしないものですから、大変なことになる。
 夜郎自大という言葉がありますな。
 自分だけが偉いと思い始めて、政権を取るに違いない。
 彼女が「滅ぶ」といった理由はそこにありました。
「そういう比較を知らない軍人たちが政権を取った場合には、国をつぶすでしょう」

                   司馬 遼太郎
一九九三年五月十四日 防衛と日本史
「比較を拒絶すると国を滅ぼすことに」より

 

 

〜当事務所より一言〜
 この度、4月17日より入社致しました『中村雅子』と申します。
 昨年2月に出産のため、一年半ほど仕事の現場より離れておりました。この一年半の間にいろいろと私自身の生活に変化がありました。テレビ番組は子供が喜ぶ子供番組、社内で聴く音楽もそれまで聴いていた洋楽から「NHKおかあさんといっしょ」の音楽、月に3・4回映画館に観に行っていた映画も観に行かなくなりと、自分自身の事より子供中心の生活へと変化致しました。母親になると自分の事より子供中心の生活に変化するのはあたりまえの事なのですが、社会復帰をきっかけに少し自分自身の時間が持てたらと思っております。
 母親一年生、社会復帰一年生で頼りない私ですが、ご迷惑をお掛けする事のないように仕事をして参ります。どうぞよろしくお願い申し上げます。
                        (中村)