イラスト01

平成19年12月号  



市場事務所便り

ご連絡先:〒381−1231
社会保険労務士 市場 敬將
 
長野市松代町松代 908
 
電話:026-278-3555 FAX:026-278-3540
e−mail:ima@ichiba-sr.com  URL:http://www.ichiba-sr.com


 

社員が自宅に仕事を持ち帰った場合の残業代は?

◆仕事が終わらない!
 会社は残業時間の減少を目標に掲げ、職場では午後10時に強制消灯しています。 しかし、仕事量が多く消灯までにはとてもこなしきれず、毎日のように自宅に仕事を持ち帰る社員がいます。 このような場合、自宅での仕事に残業代の支払いは必要なのでしょうか?

◆上司の命令であれば支払いが必要
 労働基準法は、従業員を週に40時間を超えて働かせる場合は、割増賃金を支払わなければならないと定めています。 割増賃金は、使用者(上司など)の指揮命令下で行った残業時間を基に計算されるのが一般的です。
 職場以外の仕事であっても、「消灯までに終わらない仕事は自宅に持ち帰れ」と上司が命じていたり、上司の許可を得ていたりする場合には、残業代の支払いが必要です。 逆に、会社が職場以外での仕事を禁じているのに従業員が勝手に自宅で仕事をした場合、残業代を支払う必要はありません。
 残業禁止命令を会社から出された従業員が、時間外労働の割増賃金を支払うよう求めた訴訟においても、東京高裁は2005年、「命令に反して仕事をしても労働時間には含まれない」との判断を示しました。 このケースでは、従業員は時間内に仕事がこなせない場合は役職者に引き継ぐように命じられており、「残業なしで仕事を終えるのは不可能」と訴えた従業員側の主張は通りませんでした。

◆暗黙に残業を命じている場合は?
 会社側が明確に自宅での残業を命じていなくても、残業代の支払いが必要となるケースはあります。 例えば、「明日締め切り」という仕事を夕方になって従業員に大量に割り振るような場合です。
 上司が暗黙に残業を命じたとみなされれば、自宅での仕事も残業代の対象となる可能性があります。 この場合、普通の人が普通のペースで時間内にこなせるかどうかが1つの判断基準となります。

◆適切な労働時間管理を
 「ワーク・ライフ・バランス」(仕事と生活の調和)が提唱され、残業削減に取り組む企業は増えています。 しかし、就業時間を厳格に縛る一方で仕事量が減らないなら、残業代の扱いをめぐる争いがかえって増えかねません。 企業には適切な業務量管理が求められています。

イラスト02

パワハラ(上司によるいじめ)を
初の労災認定

◆上司の暴言を苦に自殺
 製薬会社に在籍していた当時35歳の男性社員が自殺した原因は、上司の暴言にあるとして、社員の奥さんが国に対して労災認定を求めていた訴訟で、東京地裁は10月15日、原告側の請求を認め、労災であると認定しました。

◆「パワハラ」とは何か?
 「パワハラ」とは、パワー・ハラスメントという和製英語の略称であり、一般的に、職場での地位を利用した上司によるいじめや嫌がらせのことをいいます。 今回の訴訟は、パワハラを原因とする社員の自殺を労災認定した初の司法判断とのことです。
 上司のパワハラによる被害は、退職やうつに追い込まれるケースも多くありますが、これまでは労災の対象になるとは考えにくかったのです。


イラスト03 ◆パワハラと「指導」の違いはどこに?
 上司や企業の側は、「指導」という言葉でパワハラを正当化しがちな傾向にありますが、実際にはいじめや暴言、しごきという実態が存在することもあるようです。
 今回の訴訟で問題となった上司の発言にも、「存在が目障りだ」「お願いだから消えてくれ」「お前は会社を食い物にしている、給料泥棒!」といった暴言があったようです。 男性社員は、上司のこのような発言によって自分を責め続け、ついには自殺願望から抜けられなくなってしまったとのことです。
 言葉による暴力は、時に実際の暴力よりも人を傷つけることがあります。 自分のストレスのはけ口として部下にあたっていることはないか、今一度自己の言動を見直すことも必要かもしれません。




民間企業のボーナスは
4年ぶりに減少か?
イラスト04

◆4年ぶりに減少へ
 野村証券金融経済研究所など民間4社による2007年冬の民間企業ボーナス予測によると、1人当たりの支給額は4社平均で前年同期比1.0%減の42万9,566円(前年冬は43万3,825円)です。 大企業の業績好調が続く一方、中小企業の厳しい収益環境やパートタイマーの比率上昇などによる影響で、4年ぶりにマイナスに転じると見込まれています。 公務員を含めた総支給額も前年比0.6%減の19兆5,900億円と、4年ぶりの減少が予想されています。

◆景気の回復が波及せず?
 この予測は、パートを含む従業員5人以上の企業が対象です。 厚生労働省の統計によると、夏の支給実績も前年同期比1.1%減と3年ぶりにマイナスとなっており、景気回復の恩恵が社員の家計に十分波及していない現状が改めて浮き彫りになりました。
 企業の増益ペースが鈍く、パート労働者の採用を増やしていることも、ボーナス支給額の抑制に影響しているようです。

◆業種別にみると
 業種別では、運輸業(前年比8%減)や医療・福祉(同5.4%減)、サービス業(同2.9%減)などにおける減少が大きいとみられます。 日本企業の経営が株主重視に変わり、利益を底上げするためボーナスを抑える姿勢が強まっているようです。

◆大手企業では3年連続最高額
 日本経団連がまとめた大手企業の今冬のボーナス妥結状況(第1回集計)によると、妥結した127社の平均は90万1,031円(前年比0.69%増)でした。 第1回集計としては3年連続で最高額を更新しましたが、伸び率は2005年の5.08%、2006年の同2.75%に比べ鈍化しています。
 製造業(116社)の平均は91万1,295円(同0.73%増)、非製造業(11社)は84万2,687円(同0.27%増)でした。


「短時間勤務正社員制度」の
メリット・活用例

◆「短時間勤務正社員」とは?
 「短時間勤務正社員」とは、フルタイムで働く正社員より1週間の所定労働時間が短い正社員のことをいいます。 フルタイム正社員が短時間・短日勤務を一定期間行う場合や、正社員の所定労時間を恒常的に短くする場合があります。
 フルタイム正社員より所定労働時間が短いことから、労働者が育児・介護、自己啓発などの必要性に応じて、正社員のまま仕事を継続できる、または正社員としての雇用機会を得ることができるため、「多様就業型ワークシェアリング」の代表的な制度として、短時間勤務正社員制度の普及や定着が期待されています。

イラスト05

◆制度導入のメリット
 短時間勤務正社員制度は、就業意識の多様化が見られる中、フルタイム勤務一辺倒の働き方ではなく、自らのライフスタイルやライフステージに応じた多様な働き方を実現させるとともに、育児・介護をはじめ様々な制約によって就業の継続ができなかった人や就業の機会を得られなかった人たちの継続的な就業を可能とし、就業の機会を与えることができる働き方です。
 労働力人口が減少する中、社員が定着しない、人材不足などで困っているという企業にとって、この制度は、優秀な人材の確保や人材の有効活用を図る上で大きな効果が期待できます。

◆採用企業の事例
 ある情報産業大手企業では、育児・介護に限らず、理由を限定しない短時間勤務正社員制度を導入し、自己啓発を理由とした利用も可能としています。 同社では社員にとって仕事と生活のバランスをとることができ、会社にとっても優秀な人材を継続的に確保することができ、両者にメリットがあると評価しています。  また、あるデータ入力・加工会社ではワークシェアリングを利用した定時操業により所定外労働を一切廃止し、この結果、従業員の疲労が軽減され、入力ミスが減少するなど生産性が向上しているそうです。


今月のことば
イラスト06

佐高  それで、(官僚のレベルについて)自分でもちょっと言い過ぎかなと思っていたら、そうでないことを去年証明してくれた人がいたと。民主党に永田寿康という人がいた、偽メール事件。そんな子どもでもわかるようなものに騙されるわけでしょう。あの人が議員になる前、何やってたか、知ってますか。大蔵官僚ですよ。だから、あれで大蔵官僚が務まるんだっていうんですけども。
 だから、人材の問題って、人材、人材っていうけども、本当の人材って何なんだと。

田中  私は、子どものころから、親の所にやってくるいわゆる高級官僚たちを見ていました。自分が議員になってじかに接触してみて、知的な集積と経験に対する彼らの自負はかなり強いと感じます。他方、普通 のサラリーマン役人もたくさんいるんですよ。自分たちは国家公務員上級試験に合格し、国家の力になっている。したがって天下りは日本のためにいいことなので当然だと、面 と向かって言われたこともあります。本省ではヒラの役人だった人が在外公館へ出るとふんぞり返る。しかも夫婦そろってね。噴き出しそうになるケースもあります。
 今回の参議院選挙でも、事務次官経験者が退官後、即、選挙に出て当選しました。

佐高  国交省の事務次官ですね、建設省の技官出身の。十年後に、彼らから利権のにおいがなくなったときに立候補してよいという法律をつくればいいんですよ。当選しないでしょうけど。

田中眞紀子×佐高信 著  
『問答有用』より抜粋  


〜当事務所より一言〜

 いよいよ今年もあとわずかとなりました。大人にとっては忙しいだけの12月ですが、子供にはサンタクロースが来る楽しみな月です。
 しかし、昔ほど、子供達はサンタクロースを待ってはいません。
 先ずは両家のおじいさん・おばあさんがクリスマスプレゼントを買ってくれます。 先日行ったトイザらスは、プレゼントを選ぶ子供、出来るだけ値段の高いおもちゃを選ばせようとする親、お金をいくらでも払ってくれるおじいちゃん・おばあちゃん…という御一行様で溢れていました。
 保育園や習い事の教室からもちょっとしたプレゼントを貰えます。 年間を通じて、お正月・誕生日・こどもの日とおもちゃを買って貰える機会もたくさんあります。
 「サンタさんに何を貰うの?」と聞いた私に、娘は「なにをお願いすればいいかわからない」と言いました。 もう“どうしても欲しいモノ”がない事になんとも説明できない複雑な気持ちがしました。
 それでも、「サンタさんへ サンタさん ママはとてもよいママです どれすをもってきてくれたら とてもよろこびます」と手紙を書いてくれた娘に、親バカの私は、やっぱりサンタクロースとしておもちゃを与えてしまうのです。
 皆様にも素敵なサンタクロースが来ますように そしてよいお年を迎えられますように 心から願っております。


                        (市村)      

イラスト07



イラスト08


お知らせ

 平成19年10月1日より、すべての事業主の方に対し、外国人労働者(特別 永住者、在留資格「外交」・「公用」の者を除く)の雇入れまたは離職の際に、当該外国人労働者の氏名、在留資格、在留期間等について確認し、公共職業安定所へ届け出ることが義務化されています。 なお、平成19年10月1日時点で既に雇用されている外国人労働者についても届出の対象となります。 該当の方がいらっしゃいましたら、当事務所の方へ連絡をお願い致します。

イラスト08