イラスト01


平成21年10月号

市場事務所便り
ご連絡先:〒381−1231
社会保険労務士 市場 敬將
長野市松代町松代 908
電話:026-278-3555 FAX:026-278-3540
e−mail:ima@ichiba-sr.com URL:http://www.ichiba-sr.com


出産育児一時金が38万円から42万円に増額

◆平成23年3月までの暫定措置
 緊急の少子化対策として、出産育児一時金が見直されます(平成21年10月から平成23年3月までの暫定措置)。
 具体的には、平成21年10月1日以降に出産される方から、出産育児一時金の支給額および支給方法が以下のように変わります。

◆支給額と支給方法
 支給額は、原則38万円を4万円引き上げ、42万円となります(産科医療補償制度に加入する病院などにおいて出産した場合に限る。それ以外の場合は35万円から4万円引き上げた39万円)。
 支給方法は、これまで直接支払制度が実施されなかった出産費用に出産育児一時金を充てることができるよう、原則として医療保険者から出産育児一時金が病院などに直接支払われる仕組みです。したがって、今後は原則42万円の範囲内で、まとまった出産費用を事前に用意しなくても良くなります。
 ただし、出産育児一時金が42万円を超えて支給される場合であっても、42万円までが直接支払制度の対象ですので、42万円を超える部分は加入の医療保険者に直接請求することになります。
 出産育児一時金が医療保険者から病院などに直接支払われることを望まない場合は、出産後に医療保険者から受け取る従来の方法を利用することも可能です(ただし、出産費用を退院時に病院などにいったん自分で支払う必要がある)。

◆医療機関への対策
 一方、医療機関にとっては、制度の見直しにより分娩費用としての一時金が支払われるのが、今までの場合に比べて1〜2カ月遅れることになります。そこで、一時的な資金不足対策として、独立行政法人福祉医療機構から運転資金の融資を受ける制度が設けられました。
 経済的な不安を解消し、安心して出産できる今回の制度改正は、暫定措置としてではなく、恒久的な制度としての実施が望まれます。



9月分から始まった都道府県別の健康保険料率

◆9月分の保険料から
 「政府管掌健康保険」が「全国健康保険協会」(通称:協会けんぽ)に移行されてからまもなく1年が経ちます。協会けんぽ設立に伴い決定されていたのが「都道府県別の健康保険料率の設定」です。
 今年3月末にこの料率が決定され、9月分の保険料から実施(一般被保険者については10月納付分から、任意継続被保険者については9月納付分から)されていますので、給与計算の担当者などは特に注意が必要です。

◆「都道府県別の健康保険料率」実施の目的
 なぜ「都道府県別の健康保険料率」が実施されたのか,協会けんぽのホームページには以下のように記されています。
 「従来の全国一律の保険料率のもとでは疾病の予防等の地域の取組により医療費が低くなっても、その地域の保険料率に反映されないという問題点が指摘されていました。こうした中で、先般の医療制度改革においては、政府管掌健康保険について、国保や長寿医療制度と同様に、都道府県単位の財政運営を基本とする改革が行われており、都道府県毎の保険料率は、こうした改革の一環として導入されたものです。」

◆都道府県別の保険料率
 全国47都道府県別の保険料率は次の通りですので、ご確認ください。

8.26%
北海道
8.25%
佐賀県
8.24%
徳島県、福岡県
8.23%
香川県、熊本県、大分県
8.22%
大阪府、岡山県、広島県、山口県、長崎県、鹿児島県
8.21%
青森県、秋田県、石川県、奈良県、和歌山県、島根県、高知県
8.20%
福島県、福井県、兵庫県、鳥取県、宮崎県、沖縄県
8.19%
宮城県、神奈川県、富山県、岐阜県、愛知県、三重県、京都府、愛媛県
8.18%
岩手県、山形県、茨城県、栃木県、東京都、新潟県、滋賀県
8.17%
群馬県、埼玉県、千葉県、山梨県、静岡県
8.15%
長野県


新型インフルエンザに対する企業の取組み

◆再び猛威をふるう新型インフル
 新型インフルエンザの猛威はとどまることを知らず、世界保健機関(WHO)の発表によれば、9月6日時点における新型インフルエンザの影響とされる死亡者数は世界で3,200名を突破したそうです。日本でも8月中旬に新型インフルエンザの影響による初の死亡者が確認されました。
 薬局の店頭からマスクがなくなってしまうなどの現象も再び起きつつあるようです。

◆企業における取組みは?
 東京経営者協会では、8月下旬に「新型インフルエンザ対策の取組み状況に関するアンケート調査結果」(東京都内の会員企業が対象。1,210社のうち237社が回答)を発表しました。企業が事前にとった対策としては、「備蓄品の調達」(72.3%)、「社員の意識啓発」(64.5%)、「対応体制・意思決定プロセスの構築」(50.0%)、「対応マニュアル・行動計画の策定」(47.7%)が上位を占めました(複数回答)。
 また、三井住友海上火災保険が行ったアンケート調査(上場企業が対象。3,807社のうち722社が回答)によれば、社内で新型インフルエンザ感染が拡大したときに対応するための「事業継続計画」を策定している上場企業は38.1%であり、新型インフルエンザ対策について「実行中」「対応を策定中」「策定予定」のいずれかと回答した企業はあわせて90.6%でした。

◆企業としては何をすべきか?
 その他、企業としては、感染した社員や感染の疑いのある社員にどのタイミングで「自宅待機命令」を出すのか、社員の家族の感染が発覚した場合はどうするのか、社員を自宅待機させた場合の「賃金」や「休業手当」はどうするのかについても考えておかなければなりません。
 企業のリスクマネジメントとして、規程の策定なども含め、いざという時に備えて対策を考えておくべきでしょう。

〜今月のことば〜

むの たけじ
「そう。経済界でも政治の世界でも、生きた声一つないじゃないの。怒りの声もなきゃ、本気になって泣く声もない。本気で人を憎むわけでもない。本気になって希望を語る人間もいないしね。
 だから、戦争にまた巻き込まれるんじゃないかという単純な恐怖感ではなくて、もっと内部から絶望すべき状態が進んでいるんだということをはっきり見ないとね。ほんとに絶望すべき日本の状態をまっすぐに見つめれば、初めてそこから希望もわいてくるわけでね。
 ところが、この点が何も変わらないんだな。問題にぶつかった時、本質を見ないで、現象で処理しようとする。いわゆるバブルの後始末の問題でも、そうでしょ。なぜこうなったか、原因と闘わなきゃいかんのに、闘わないで、不景気だ、困った、じゃあ金を出す、となる。これではただ結果と相撲をとってるだけだ。だから全然効果はないし、同じ過ちを何度でも繰り返す。これが太平洋戦争以前からの日本の過ちですね。
佐高 信
「私も、いろんな企業の問題を批判する時、いま指摘されたことばかり思い浮かべてました。原因と闘わないで、結果をごまかそうとする。まさにバブルというのは大蔵省を含めて銀行が自分たちで引き起こしたことなのに、どうしようもなくなったら、しようがないだろうと開き直る。根本原因を追及しないと、本当の解決にはならないじゃないかと言っても、ここまで来たんだから、とにかく絆創膏を貼らないとダメだろうっていう話になるわけですね。その問題は、経済だけでなく、いろんな場面にあると思いますね。」


佐高信著
『こいつだけは許せない!歴史修正主義者の欺瞞(むのたけじとの対談)』

〜事務所よりひとこと〜

 朝、目が覚めても気が重い日があります。すべてを放棄してそのまま寝ている事ができれば良いのですが、実際にはそういうわけにもいきません。
 「布団の中で、声に出して『今日も1日がんばるぞ!』と言ってごらん。不思議なことに元気がでるよ。」と教えてもらった事があります。「がんばらなくちゃ」と思っているだけではなかなか起き上がれないのですが、言葉に出して「かんばるぞ」と言ってしまうとスッと起き上がることができるのは本当でした。
 考えてみれば、昔から【言霊】といって言葉には霊力があると信じられていました。心の底から実現させたいと願っていることは言葉にして口に出すのが良いのです。繰り返し言葉にすることで、実現させようという意志が更に固まり、その実現のための手段を具体的に考えるようになるのだと思います。人に笑われても言い続けているうちに本当になったらいいですね。
 そんな強い力をもっている言葉を毎日の生活の中で大切にしているのか、口が滑って人を傷つけていないか、私は反省しなければいけません。「1日は8時間」と堂々と答える娘にも「バカタレ!」と言うのはやっぱり良くないのかと思う今日この頃です。

(市村)